ツクバネ属は、ビャクダン科の属の1つ。半寄生植物である。

特徴

高さ1.5-2mになる落葉性で半寄生性の低木植物。葉は対生し、短い葉柄があり、縁は全縁になる。雌雄異株である。雄花は小さく頂生または腋生し、花序は集散花序である。雄花の構造は4片の花被片と4本の雄蕊があり、雄蕊は花被片の基部に着生する。雌花は枝端に1個つき、子房下位で短い花柱があり、4個の葉状の苞が花被の基部につく。花被片は筒状で先は4片に裂け、裂片は小さくて脱落性で雄蕊はない。子房内には3-4個の胚珠がある。果実は卵形から楕円形で先に大型の苞が宿存する。

分布

東アジアと北アメリカ南部に約5種が分布し、日本には1種ある。

学名はBuckleya The Plant Listから

  • Buckleya angulosa S.B.Zhou & X.H.Guo. - 中国大陸に分布
  • Buckleya distichophylla (Nutt.) Torr. - アメリカ合衆国南部に分布
  • Buckleya graebneriana Diels - 中国大陸に分布
  • ツクバネ Buckleya lanceolate (Siebold & Zucc.) Miq. - 日本、中国大陸に分布

属名の由来

属名 Buckleya は、アメリカの植物学者 Samuel Botsford Buckley(1809-1884)の名に因んだものである。

脚注

参考文献

  • 北村四郎、村田源『原色 日本植物図鑑』 木本編II(改訂10刷)、(株)保育社、大阪府大阪市淀川区、1983年5月1日。ISBN 4-586-30050-7。 
  • 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本I』、1989年、平凡社
  • 茂木透、太田和夫他『樹に咲く花(離弁花1) 山溪ハンディ図鑑3』、2000年、山と溪谷社
  • 牧野富太郎原著、大橋広好・邑田仁・岩槻邦男編『新牧野日本植物圖鑑』、2008年、北隆館
  • 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 4』、2017年、平凡社
  • Buckleya, Tropicos
  • Buckleya, The Plant List
  • Buckleya, Flora of China
  • Buckleya, U.S. National Plant Germplasm System

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新潟県・魚沼のビャクダン科